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腸内環境を整えるスパイスパワー!乳酸菌との相乗効果で健康効果を高める

健康維持を語る上で欠かせないのが、腸の役割。腸は消化吸収や老廃物の排出、免疫機能、ホルモン分泌など、さまざまな役割を担っています。その腸を健康にするために、腸活に取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。腸活には健康的な食生活や、適度な運動がよいとされていますが、実はスパイスも腸活に役立てられるのです。

この記事では、スパイスと腸活の関連性を解説するとともに、乳酸菌との相乗効果をご紹介します。ぜひ最後までご覧になり、健康に過ごすためのヒントとしてください。

目次


【Q&A】教えて!スパイスと腸活の関連性


スパイスと腸活は一見関係がなさそうに見えますが、じつは腸活に役立つことが分かっています。ここではよくある疑問にお答えします。

スパイスが腸内環境を整えるメカニズムとは?

腸内環境が悪くなる理由として、不規則な食事時間、ストレス、睡眠不足などが挙げられます。食事時間が不規則だと腸の働きが乱れ、消化不良や便秘の原因に。ストレスと睡眠不足は自律神経を介して腸の働きを抑制し、腸内フローラのバランスを崩しやすくなるのです。


このような状態を改善する強い味方になるのが、スパイスの力。スパイスには、整腸作用、食欲増進、リラックス効果、抗炎症作用など、腸内フローラを整えるさまざまな効果が期待できます。


<腸内環境を整えるスパイスの例>

消化促進効果ジンジャー、ナツメグ、カルダモン、クローブ、ターメリック、フェンネル、スターアニスなど
リラックス効果カルダモン、ナツメグ、クミン、スターアニスなど
抗炎症作用ターメリック、ナツメグ、クローブなど
整腸作用ターメリック、カルダモン、ナツメグなど

これらのスパイスを日常的に摂取すると、腸内フローラのバランスを整えられ、腸内環境改善につながるでしょう。実際に、胃腸薬にもスパイスが配合されています。

腸内フローラって何?

腸内フローラとは、腸内に生息する100兆個以上もの細菌が集まっている様子を表した言葉。集まっている様子がお花畑のように見えることから、腸内フローラと呼ばれています。腸内フローラに生息している腸内細菌を大きくグループ分けすると、善玉菌・悪玉菌・日和見(ひよりみ)菌の3種類です。日和見菌はその時々の腸内細菌によって、善玉菌側あるいは悪玉菌側に味方します。そのため、腸内環境を整えて日和見菌を善玉菌の味方に付けることが大切です。

腸活の詳しい方法を解説した記事はこちら

腸内フローラ改善で得られる効果とは?

スパイスの力を利用することで、腸内フローラが改善すると、さまざまなうれしい効果が得られます。


● 消化吸収の促進
● 免疫力向上
● 便通改善
● 美肌効果
● 精神の安定 など


腸は健康の要となる部分です。日々の腸活とスパイスの活用により、腸内環境を整えれば、毎日を健康にイキイキと過ごせるでしょう。

腸活に活用できるスパイスと乳酸菌の相乗効果


腸活にはさまざまなスパイスが活躍します。それらのスパイスを摂取することで、善玉菌の一種である乳酸菌との相乗効果が期待できるのです。


乳酸菌とは、ヨーグルトや漬物などの発酵食品に利用される細菌のこと。体によい働きをするため、善玉菌に分類されます。[1]


ここでは、スパイスと乳酸菌の相乗効果が腸活にどのようなメリットをもたらすのか、主な効果をご紹介します。

1.消化促進

スパイスの種類ジンジャー、ナツメグ、カルダモン、クローブ、ターメリック、フェンネル、スターアニスなど
乳酸菌の効果腸内フローラを整え、消化をサポート

スパイスが消化を促進することで、腸内環境改善につながります。腸内環境がよくなると、さらに乳酸菌が増えやすくなり、さらに消化吸収がされやすくなる、といった好循環が生まれるのです。その結果、栄養が吸収されやすくなり、全身の健康や美肌効果につながります。


2.抗炎症作用

スパイスの種類ターメリック、ナツメグ、クローブなど
乳酸菌の効果抗炎症作用

ターメリックやナツメグなどスパイスの一部には、抗炎症作用が期待できます。実際にターメリックに含まれるポリフェノールの一種、クルクミンに関する研究が世界中で盛んに行われています。クルクミンは、その強力な抗炎症作用が注目されており、慢性炎症が原因で引き起こされる様々な生活習慣病の予防や改善に役立つ可能性が示唆されているのです。[2]


また、乳酸菌も抗炎症作用を発揮することが明らかとなっています。[3]スパイスと乳酸菌、双方の抗炎症作用が相乗効果をもたらし、全身の健康維持に役立てられるでしょう。


3.免疫力向上

スパイスの種類唐辛子、ブラックペッパー、ヒハツなど
乳酸菌の効果免疫細胞を刺激して活性化

唐辛子やブラックペッパー、ヒハツなど、ピリッとするスパイスにはピペリンやカプサイシンが含まれています。この成分は交感神経を刺激し、血流を促すのです。
また、乳酸菌は腸管内でさまざまな物質を生成することで腸管の免疫系を刺激し、免疫細胞を活性化します。
つまり、スパイスが腸の動きを活発にすることで腸内環境が整い、乳酸菌が活動しやすくなり、免疫細胞が活性化する、という好循環が生まれるのです。


4.味の向上

スパイスの種類唐辛子、ガーリック、クミン、コリアンダーなど
乳酸菌の効果料理に独特の風味を与える

スパイスは料理の香りづけや味付けに、乳酸菌は食品を発酵させ独特の風味を生み出すために用いられます。この2つを掛け合わせることで、更なる食の可能性が広がります。


例えば、白菜を乳酸発酵させた「キムチ」には唐辛子やガーリック(ニンニク)、キャベツを乳酸発酵させた「ザワークラウト」にはクミンを、牛乳を乳酸発酵させたヨーグルトを使う「ラッシー」にはクミンやコリアンダーといったように、それぞれの食材や発酵方法に合ったスパイスが組み合わされます。


スパイスと乳酸菌の相乗効果により作られるこれらの料理は、風味豊かなだけでなく、健康的な食生活を送る上でも役立ちます。

スパイスの上手な活用法と注意点


スパイスを使う料理が限定されるといった理由があり、買っても余らせることがあるでしょう。ここでは、スパイスを使い切るための活用法や、注意点・保存方法も解説します。

カレー以外にも!毎日の食事に取り入れる方法

「スパイス=カレー」の図式が強いのですが、カレー以外の料理にもスパイスを役立ててみましょう。ここでは、代表的なスパイスごとにおすすめ料理をご紹介します。


ターメリックターメリックライス、パエリア、タンドリーチキン、炒め物など
ナツメグ~3aハンバーグ、唐揚げ、コロッケ、ミートソース、クッキーなど
シナモンお菓子作り(りんごやレーズンと相性◎)、チャイなど
カルダモンにんじんサラダ、かぼちゃ料理、チャイなど

さまざまな料理に活用することで、レパートリーも増えます。ぜひお試しください。

使用上の注意点

スパイスは少量でも風味が際立つため、最初は少量から試してみるのがおすすめです。
また、スパイスの種類によって適切な加熱時間が異なります。例えばクローブやカルダモンなどのホール状(粉になっていない状態)のスパイスは、じっくり炒めたり煮込んだりすることで、香りが引き出されます。一方、ターメリックやコリアンダーなどパウダー状のスパイスは加熱時間が長すぎると、特有の香りが飛んでしまうことも。料理の仕上げに加えるのがおすすめです。

スパイスの正しい保存方法

スパイスは香りや風味を楽しむ食材です。正しい保存方法を守らないと、風味が失われたりカビの原因になったりします。


● コンロやオーブン近くで保管しない
● 直射日光の当たらない引き出しで保存するのがおすすめ
● 賞味期限を守る
● 移し替える場合は、清潔な密閉容器に保存する


これらの保存方法を守り、適切に管理しましょう。

スパイス×腸活で美味しく健康的な毎日を!

どの食材でも同じですが、スパイスも1日摂っただけでは健康効果に結びつきにくいため、継続して摂ることが大切です。また、スパイスと合わせて腸活も意識しましょう。スパイスと乳酸菌の相乗効果により、より健康効果アップが期待できます。


ぜひスパイスを毎日の生活に取り入れて、あなたの健康維持に役立ててくださいね。

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参考文献

[1] 乳酸菌 | キーワード | e-ヘルスネット(厚生労働省)
[2] Kunnumakkara AB, et al.: Br J Pharmacol 2017; 174: 1325–1348.
[3] 産総研|乳酸菌に特有の抗炎症メカニズムを発見

この記事を書いた人

端場愛
管理栄養士
学生寮や老人保健施設で実務経験を積んだのち、フリーランスの管理栄養士に。食べ物と体の関係を分かりやすく伝え、少しでも多くの人に健康になってもらうことを目標に、ライターとして活動中。

監修者紹介

木村眞樹子医師
東京女子医科大学医学部卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事している。 妊娠、出産を経て、また産業医としても働くなかで予防医学への関心が高まった。 医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる前の人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行っている。

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