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腸活をもっと効果的にのカギは食べ合わせ!発酵食品×食物繊維で内側から健康に

近年、健康維持のポイントとして、腸に良いとされる食品への関心が高まっています。なかでも、発酵食品と食物繊維を含む食材は腸活に欠かせない食べ物として注目されており、これらを組み合わせて摂ることで、より良い効果が期待できます。

本記事では、腸活における発酵食品と食物繊維の役割、そしてそれらをうまく取り入れる方法についてご紹介します。

目次


1.腸活の基本!健康と美容を支える腸内環境とは?


腸活とは、腸内環境を整えるために食事や生活習慣を見直す活動のことを指します(注1)。腸内には100兆個以上の細菌が生息し、その種類は500~1000種類以上に及ぶとされています。これらの細菌は働きによって身体に有用な「善玉菌」、有害な「悪玉菌」、悪玉菌と善玉菌の中間的な「日和見(ひよりみ)菌」の3つに分類され、理想的な比率は、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7とされています。このバランスが崩れると、健康面だけでなく、美容にも悪影響を及ぼす可能性があると考えられています。


<腸内細菌のバランスの乱れと関りがあるとされる健康問題>
便秘、肌荒れ、肥満、糖尿病、アレルギーなど

2.腸活における発酵食品と食物繊維の重要性


腸活を実践するためには、腸内細菌のバランスを意識した食事が重要です。腸内環境を整えるために役立つのが、「発酵食品」と「食物繊維」です。

2.1 発酵食品の特徴

発酵食品には、腸内の善玉菌を増やす生きた菌が含まれています。乳酸菌やビフィズス菌が該当し、ヨーグルトや乳酸菌飲料などの発酵食品が代表です。


代表される発酵食品:ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆、味噌、漬物、キムチ、チーズ、お酢など

2.2 食物繊維の特徴

腸内の善玉菌を増やし、活性化させるには、そのエサとなる食物繊維を摂ることが重要です。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれ異なる役割を持ちます(注2)。


<食物繊維の特徴>

● 水溶性食物繊維:糖や脂質などの吸収速度を遅らせたり、腸内の善玉菌のエサとなります(注3)。

含まれる食材例(注4):穀類(麦類など)、果物(プルーンやレモンなど)、野菜類(オクラ・モロヘイヤ、ごぼうなど)


● 不溶性食物繊維:便のカサを増やし、腸管を刺激して腸の運動を活発化させます。

含まれる食材例(注4):穀類(玄米や全粒粉など)、きのこ類(ぶなしめじ、しいたけなど)、豆類(大豆、レンズ豆など)、野菜類(ごぼう、たけのこなど)

3.手軽に腸活!発酵食品と食物繊維の取り入れ方


腸活を実践するために、以下のポイントを意識してみましょう。


● 毎日意識して摂取する
発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、腸内に一時的にしか留まらないため、毎日習慣的に摂取することが大切です(注5)。また、食物繊維は現代の食事では不足しがちな栄養素ですので、意識的に取り入れましょう。


● 賞味期限内に食べることを意識する
発酵食品は生きた菌が含まれています。時間が経つと発酵が進み、風味や味が変化するため、賞味期限内に食べきることが大切です。


<Q&A: 加熱すると発酵食品の効果は失われるの?>

発酵食品を加熱すると菌は死んでしまいますが、最近では、死んだ菌(死菌)も体内で有用な働きをすることが明らかになっています。調理方法を工夫しながら、発酵食品を積極的に取り入れましょう(注6)。

4.発酵食品×食物繊維で腸活を効率よく!


腸活でさらに注目されているのが、「シンバイオティクス」という考え方です。


シンバイオティクス(synbiotics)とは、1999年に英国の微生物学者Gibsonらによって提案された概念で、人の体内で有益に働く生きた微生物(プロバイオティクス)とその栄養源(プレバイオティクス)となる食品成分を組み合わせて摂取する方法です。この概念は、1999年に英国の微生物学者Gibsonらによって提案されました。


発酵食品は「プロバイオティクス」、食物繊維は「プレバイオティクス」として知られています。

  • プロバイオティクス: 発酵食品などに含まれる、生きて腸に届いて良い働きをする菌。
  • プレバイオティクス: 食物繊維などに含まれる、腸内の善玉菌のエサとなる食物成分。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを別々に摂取するよりも、これらを一緒に摂ることで、より強い効果が期待できるとされています。

5.実際に発酵食品と食物繊維を組み合わせてみよう!


腸活を効果的に進めるためには、発酵食品と食物繊維をうまく組み合わせて摂取することが大切です。おすすめの食材やメニューをご紹介します。


組み合わせの例)

● ヨーグルト+バナナ
ヨーグルトにバナナを加えて、朝食やおやつに。バナナの食物繊維とヨーグルトの乳酸菌を一緒に摂取できます(注7)。


● 味噌+きのこや海藻
味噌汁にきのこや海藻を加えることで、栄養価がアップ。きのこや海藻の食物繊維が加わり、満足感も得られます(注7)。


● 黒米もち麦ごはん×味噌
黒米もち麦ごはんに味噌汁を添えて。黒米ともち麦の食物繊維と味噌の乳酸菌が一緒に摂れる、簡単でおいしい組み合わせです。黒米もち麦ごはんを取り入れることで、白米よりも食物繊維量がアップします(注7)。


● ヨーグルト×レモン
ヨーグルトにレモンを加えて、さっぱりとした味わいに。おいしく、レモンの食物繊維とヨーグルトの乳酸菌を摂取できます(注7)。


● ラタトゥイユ×レモン×ヨーグルト
にんじん、トマト、玉ねぎなどの野菜をたっぷり使ったラタトゥイユは、栄養バランスの取れた一品です。さらに、レモンとヨーグルトをデザートに加えることで、爽やかな酸味とクリーミーな食感が楽しめます。また、ラタトゥイユはカレーとも相性が良く、カレーのルーにレモンとヨーグルトを加えることで、マイルドな酸味とコクが引き立ちます。


● ラタトゥイユ×黒米もち麦ごはん
ラタトゥイユをごはんに添えて。黒米やもち麦ごはんと合わせることで、食物繊維を豊富に摂れるだけでなく、もちもちした食感が楽しめます(注7)。


その他、発酵食品同士の組み合わせても、おすすめです。発酵食品は種類ごとに異なる菌を含んでいます。組み合わせることで相乗効果が期待でき、腸内環境を整えるだけでなく、味の深みも増して、食事の楽しみが一層広がります。


発酵食品同士の組み合わせ例)

● 納豆×キムチ
納豆とキムチを混ぜておかずの一品に。ごはんに乗せても、そのまま食べてもおいしくいただけます。


● 味噌×チーズ
味噌汁にチーズを加える、または味噌炒めにチーズを加えることで、発酵食品の相乗効果が得られます。


● 甘酒×りんご酢
甘酒にりんご酢を加えて、さっぱりとした飲み物に。甘酒の甘さとりんご酢の酸味がバランスよく、爽やかな風味が楽しめます。


● 甘酒×りんご酢×味噌
甘酒、りんご酢、味噌を加えてカレーを作ることも可能。甘み、酸味、旨味、辛みが調和したルーに仕上がり、腸活にも適した一品に。

6.腸活を支えるために気を付けたい生活習慣

腸内環境は食事だけでなく、生活習慣にも大きく影響します。腸活を支えるために、以下の生活習慣にも気を付けましょう。


● 偏った食事
動物性タンパク質や脂っこい食事が腸内環境に悪影響を与えることがあります。


● 運動不足
運動不足は腸の動きを鈍らせ、便秘や腸内環境の悪化を引き起こすことがあります。適度な運動を取り入れ、腸内の健康をサポートしましょう。


● 睡眠不足・ストレス
睡眠不足やストレスも腸内環境に影響を及ぼすことがあります。良質な睡眠を取り、ストレスを管理することが大切です。

7.まとめ

腸内環境を整えるためには、発酵食品と食物繊維を積極的に摂取することが重要です。また、生活習慣にも注意を払い、腸内環境のバランスを整える環境を作ることが健康維持に繋がります。腸活を日常生活に取り入れ、内側から健康をサポートしましょう。

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参考文献

注1)独立行政法人国立病院機構相模原病院,第89号 - 相模原病院「耳よりいいメール」,令和5年12月12日号p7
注2)厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」
注3)厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット「果物」
注4)文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年・第2章本表別表1(データ)」
注5)三重病院「免疫力UPと腸内細菌と健康」
注6)農林水産省「「発酵」の不思議」
注7)文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年・ 第2章(データ)」

この記事を書いた人

横川仁美
管理栄養士
管理栄養士の資格を取得後、保健指導や重症化予防を中心に2500人以上へのアドバイス提供。 現在は食専門ライター×料理研究家として執筆・監修、 また企業のブランドイメージに沿ったレシピ提案を行っている。

監修者紹介

木村眞樹子医師
東京女子医科大学医学部卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事している。 妊娠、出産を経て、また産業医としても働くなかで予防医学への関心が高まった。 医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる前の人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行っている。

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    なぜ夏バテが起こるの? 夏バテとは自律神経の乱れによる、体の不調をいいます。夏バテというからには、夏の暑さが原因と思われるかもしれませんが、それ以外のさまざま要素も関係してくるのです。 <夏バテの原因の一例>  ・室内と室外の温度差  ・暑さによる寝不足  ・水分やミネラル不足  ・暑さによる食欲不振  ・冷たいものの摂り過ぎ など 夏の室内は冷房がきいてひんやりとしていますが、室外は30℃を超える暑さで、温度差が激しくなります。涼しい室内と暑い室外をひんぱんに行き来すると、急激な温度変化に体が対応できず、自律神経が乱れてしまいます。夜間でも涼しくならないため、寝苦しさから寝不足になるのも一因に。 汗をかいた分、必要な水分量やミネラルも増えますが、水分補給が十分でないと脱水症状になるのもよくありません。また暑いとどうしても食欲がわかず、軽い食事で済ませることも増えますが、栄養の偏りが夏バテを増長させることになります。冷たい麺類や冷たい飲み物が中心となると、体が冷えて胃腸の働きが悪くなるのも要因のひとつです。 夏バテと腸の関係性とは 先ほど胃腸の働きが悪くなると自律神経が乱れるとお話しした通り、夏バテは腸の調子とも深く関わっているのです。冷たいものの摂りすぎで胃腸の働きが悪くなり、自律神経が乱れると、ますます夏バテを増長させることになります。 冷たいものばかり摂りすぎる ↓ 自律神経が乱れる(交感神経が優位になり血流が悪くなる) ↓ 便秘や下痢などの不調 ↓ 栄養が吸収されにくい ↓ 夏バテを増長 ↓ 食欲がわかないのループに陥る なお、冷たいものを摂ると血流が悪くなるのは、血管を収縮して体の熱を逃がさないようにするためです。体の正常な反応ですが、この状態が長く続くと便秘や下痢になり、体調不良の原因となります。 夏バテ予防には食事による腸活が大切 先ほど自律神経の乱れにより、腸の機能が低下すると夏バテを増長させる原因となると説明しました。つまり、腸が元気だと夏バテ防止にもつながるのです。 ここでは食事面からアプローチする腸活について考えていきます。4つの対策方法を紹介しますので、できることからひとつずつ取り組んでみましょう。 【対策1】発酵食品(乳酸菌) 腸活ではおなじみの発酵食品。発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌など、さまざまな微生物が含まれています。これらの微生物を含む発酵食品を定期的に摂ることで、善玉菌を増やし腸内環境を整えられるのです。 <おすすめの発酵食品>  ・ヨーグルト  ・納豆  ・キムチ  ・ぬか漬け  ・味噌 など 善玉菌を増やすと便秘や下痢改善に役立つのはもちろん、ビタミンの産生や免疫機能を高める効果もあります。善玉菌が作り出すビタミンB群は夏バテ改善に必要な栄養素なので、腸内環境を整えることで夏バテに負けない体作りができるのです。 なお発酵食品は一度食べればすぐに腸活に役立つわけではなく、継続して食べることが必要です。毎日発酵食品を食事に取り入れられるよう、冷蔵庫に常備しておくとよいでしょう。 また「胃酸で発酵食品に含まれる菌が死んでしまうので、意味がないのでは?」と考える方もいると思いますが、例え生きて腸まで届かなくても善玉菌のエサになるため、ムダにはなりません。 【対策2】食物繊維 毎日食物繊維を摂るのも腸活に役立ちます。食物繊維には「不溶性食物繊維」「水溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれ違った働きを持つため、どちらもバランスよく摂る必要があります。 不溶性食物繊維:水に溶けない。胃腸で膨らみ腸を刺激したり、便のカサを増やす効果がある。 水溶性食物繊維:水に溶ける。腸内で発酵・分解されることで善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やす効果がある。 不溶性食物繊維で腸内を掃除し、水溶性食物繊維が善玉菌を増やすことで、栄養の吸収もよくなります。腸の働きがよくなると免疫機能もアップし、まさに一石二鳥です。 ただし、現代の日本人の多くが食物繊維不足の状況です。日本人の食事摂取基準(2020年版)(※1)では1日の目標量は男性21g以上、女性18g以上となっていますが、厚生労働省の調査(※2)によると20~50代の男女ともに目標量に届いていません。 男性女性 20~29歳17.5g14.6g 30~39歳18.3g15.9g 40~49歳18.3g16.0g 50~59歳19.4g16.8g 出典:令和元年 国民健康・栄養調査 目標量をクリアするためには、どんな食品に食物繊維が多く含まれているのか、知ることが大切です。下記の表を参考に、毎日の食事に取り入れてみてください。 不溶性食物繊維 ・オートミール  ・きのこ類  ・豆類  ・大麦(押し麦、もち麦など)  ・根菜(ごぼうなど)  ・いも類 水溶性食物繊維 ・海藻類  ・果物(バナナ、キウイ、アボカドなど)  ・野菜類 【対策3】水分 水分補給は毎日1.2L以上(※3)を目安にしましょう。人間は1日2.5Lの水を必要とし、そのうち食事で1L、体内で作られる水が0.3Lとなるため、残り1.2Lを飲み水で補給しなくてはなりません。 水分不足になると夏バテの原因になるだけでなく、腸の働きも鈍らせて便秘気味になります。つまり自律神経の乱れを増長させることになるのです。 ただし、一度に1.2Lを飲むのではなく、こまめに水分補給するようにしましょう。一度に吸収できる量も限られているため、少量の水分をこまめに補給すると効率がよくなります。 <注意点> 夏は汗と一緒にミネラルも失われています。熱中症はミネラル不足も原因となるため、汗をかいたら塩分や糖分を含む飲み物を摂ることをおすすめします。 【対策4】あたたかい食べ物 夏バテを防止するには、夏でもあたたかい食べ物を摂りましょう。先ほども触れたように、冷たい食べ物は胃腸の機能を低下させ、自律神経の乱れを招きます。 特に朝は腸の機能が低下していたり、夜間の冷房で腸が冷えている可能性があるため、朝食にあたたかい食べ物を取り入れてみましょう。起床後に白湯を飲むのもよいですが、栄養をたっぷり摂れるあたたかいスープがおすすめです。 <おすすめスープの例>  ・みそ汁(豆腐、わかめ、きのこ類などを入れる)  ・トマトスープ(キャベツ、にんじん、玉ねぎなどを入れる)  ・ミルクスープ(ほうれん草、きのこ類などを入れる) スープに食物繊維の多いきのこ類や野菜類を入れると、さらに腸活効果がアップします。時間がない場合はインスタントのスープや、レンジで温めるだけの冷凍スープもおすすめです。手作りにこだわらなくてもよいので、まずはあたたかい食べ物を取り入れることを習慣づけてみましょう。 また夏場は冷たいコーヒーやドリンクばかり飲みがちですが、たまにあたたかい飲み物に変えるだけでも、体への負担が減ります。 まとめ 夏バテ防止には、腸を元気に保つことが不可欠です。そのためにも下記の4つを意識してみましょう。  ・発酵食品を継続して食べる  ・食物繊維を積極的に摂る  ・毎日1.2Lを目標に水分を摂る  ・冷たいものを食べ過ぎず、あたたかい食べ物を取り入れる 暑い日は6月から10月頃まで長く続きます。元気に夏を乗り切るためにも、ぜひ紹介したポイントを実行してみてください。

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